側弯症のための運動療法
1921年にドイツのカタリーナ・シュロスによって確立された側弯症二体する保存的運動療法の一つです。当院では認定講習を終了した認定セラピストが実施しています。
シュロス法の治療の特徴は頭部から下肢までを4つのブロックに分け、各ブロックの変位を3次元的に観察し側弯症をいくつかのタイプ別に分類し、それぞれの適応に合わせた運動などを行い、位置関係の修正を促進することです。
脊柱の修正を行うために適応に合わせたエクササイズや他動的な治療のほかに呼吸運動を利用した3次元的な変形の修正エクササイズやセルフエクササイズと日常生活指導を行い、小児の特発性側弯症だけではなく高齢者に多い変形性側弯症にも応用可能な運動療法です。
シュロス法の主な目的
・患者さま自身が側弯を認識して正常な姿勢を理解すること
・ 日常生活の中でも常に修正された姿勢が取れるようにトレーニングを取り入れ、修正された姿勢を保持できる姿勢の調整と安定性を獲得すること
・ 側弯症の進行の遅延、または手術を回避すること
側弯症に対する治療内容
シュロス法の姿勢の変化の原理に従った特有なエクササイズや装具装着のための技術を指導し、姿勢修正を促すためのホームエクササイズを指導、実施していきます。
初回の評価と運動指導の流れ
問診
現病歴や既往歴、疼痛の有無などを確認します
姿勢観察
側弯の状態をシュロス法の姿勢タイプに分類します
肌をできるだけ露出して姿勢観察を行います
可動域の評価
前屈検査などの自動運動と他動運動を行い胸郭や脊柱、骨盤の可動性を確認します
運動指導
それぞれの姿勢タイプなどに合わせ運動を指導・実施
ホームエクササイズを指導し自宅でも行えるように練習をします
当院では理学療法士の佐々木紫乃が国際シュロス法認定セラピスト(ISST)を取得しており、リハビリテーションを担当します。側弯症に対する運動療法をご検討される方は、当院受診の際にシュロス法(側弯の運動療法)を希望の旨をお伝えください。