漫画、「SLUM DUNK」、「あひるの空」は、代表的なバスケット漫画であることは異論がないところであろう(知らない方にとっては全く何のことかわからないでしょうが)。「SLUM DUNK」に至っては、今の30代でこれを読んでバスケットボールを始めた人は少なくないはずである。「あひるの空」のなかにも引用されるくらいなので、その影響力は計り知れない。そんな多大な影響力のある漫画のなかで、何人か怪我をしており、その治療法についてもいくらかの影響はあると思われるので検証したいと思う。

三井:湘北高校のシューター。一年生の時に膝の怪我をしてしまい、その後グレて不良になってしまう。安西先生に「膝はもう大丈夫なんですよね?」と尋ねられ、「もう一度バスケをさせてください」と泣いて頼んだのはあまりにも有名。作中、病名は明かされなかったが、私の考察するところでは、前十時靱帯断裂の手術を受けたと推測される。そしてまだ完治しないうちに無理して再断裂、そしてバスケをやめて不良になる…。現実でも前十字靱帯手術後に症状がなくなり早期に自己判断でスポーツ復帰を果たし、再断裂をするケースはまれにあり、良い啓蒙となっている。私も実際無茶しそうな患者さんに、特にバスケット選手には「三井みたくなるよ!」と脅すことがある!

赤木:湘北高校のセンター。試合中に足関節(足首)の捻挫。着地時に相手の足を踏んで捻るというバスケットではよくある受傷パターンである。かなりの腫れと赤木の痛そうな顔から、よくテーピングで試合を続けたなぁ、という印象である。捻挫も軽度のものから重症のものまで程度は様々であるが、個人的に医者としてはあまり無茶はしてほしくないというのが正直なところである。しかし大事な試合ならこっそりやらせてしまうのが私の本音である。

桜木:インターハイ後に背中の痛みのため、リハビリ休養する。はてこれは何の怪我だったのか??作中はもちろん病名はあかされてない。しかも「背中の痛みは選手生命に関わる」という表現だったので、ルーズボールをダイビングキャッチした際に怪我したのか?それであれば何か骨折のようなものなのか?もしくは腰椎分離症のような疲労骨折なのか?不明である。

夏目:あひるの空、九頭竜高校のシューター。練習試合中に膝の怪我。手術はしないでギブス固定を施されていた。おそらく内側側副靱帯断裂を保存的治療(ギブス治療)したものと思われる。ただし、ギブス除去後かなりの関節拘縮があり、何週間固定をしたのか?また、内側側副靱帯であれば、装具治療で十分では?と思わされた。ただ、副産物てして、再発予防のために行った体のバランスを高めるリハビリで、体幹インナー系トレーニングを行ったため、バスケットのパフォーマンスが向上した。

担当医師:
冨田医師(火曜日午後・金曜日午前)
冨田医師のスポーツ専門外来は予約制で月曜日午前